バリ島に限らず海外に移住する際、必ず問題となるのが保険です。
海外では、医療費が高いよ。
バリ島には日本人が入れる保険はないよ。
移住しても国民健康保険に入っておくのが一番いいよ。
と、私も周囲からいろいろ言われましたが、最終的には
国民健康保険は中止して、海外旅行保険に入りました。
なぜ私はこのような決断をしたのか?
みんなが言っていた保険の話は本当だったのか?
移住するのなら、保険はどうするのがベストなのか?
今回はこの保険について、じっくりとお話しします。
どうぞ、最後までお付き合いお願いいたします。
海外の高額な医療事情
海外に限らず、医療費は高いです。保険がないととんでもない出費となってしまいます。
例えば、風や腹痛の場合
- ローカルも通うような病院では診察+薬で3,000円くらい
- 外国人専用病院では診察+薬で10,000円くらい
- 市販の薬は500円もあれば買えるが、あまり効かない
骨折など手術、入院が必要な場合
- 程度にもよりますが手術費は30万円~数百万円
- 個室に入院したら入院費は1日1万円~数万円
- バリ島で対応できない場合はシンガポールなどに搬送。その場合は数百万円以上
海外の医療費は高い!と思われるかもしれませんが、日本の医療費もこれに近いものがあります。
ただし、日本の場合は国民健康保険があり、個人は3割負担なので、ここまで高額ではないと感じているだけです。
国民健康保険は使えるのか?
結論から言うと、移住の場合、国民健康保険は使えません
住民票を抜くと健康保険は止められます
国民健康保険は、各自治体の健康保険組合に加入することで利用することができます。
そのため、移住に際し住民票を抜くと、自動的に健康保険組合から脱退となります。
(住民票を抜いたほうがいいのかどうかは、別の機会にお話ししましょう)
住民票を抜かずにおけば、健康保険は使えますが、役所の方に聞いたら
「長期間海外に滞在する場合は住民票を抜いてください」
と、言われました。
国民健康保険は帰国後清算となります
海外で発生した医療費を健康保険で賄うには、まず自分で医療費を全額立て替えます。
その際、診断書や領収書、ドクターの所見書などもろもろの書類を作成してもらいます。
日本に帰国後、それら書類を健康保険組合に提出し審査を受けたのち医療費の7割(最大)が戻ってきます。
帰国すれば、すぐに健康保険は使える
日本に帰国し、住民票を地元自治体に移せば、すぐに健康保険は使用できます。
つまり、大きな病気やけがをした場合、バリ島では応急処置的な対応を行い、日本に戻り、住民票を入れれば、以降の治療は健康保険が使えるようになります。
移住するのに使える保険は何か
ボクは長期海外旅行保険に加入しました
国民健康保険が使えないと分かったのですが、保険なしで移住するのはリスキーだったので、いろいろ調べて東京海上火災の長期海外旅行保険に加入しました。
ここにした理由は
- バリ島の外国人用病院でキャッシュレスで治療が受けられる
- 最長13か月間保険が適応される
- 他社に比べ保険金が安かった
保険金が安いと言っても、8万円くらいしましたが、何かあったときに安心でしたので、保険に加入しました。
ただし、海外旅行保険ですので、原則移住には使えません。
しかし、移住時にはまだ仕事も決まっていませんでしたし、ビザもソシアルビザでしたので、旅行者という立場で保険に入ることができました。
(ソシアルビザなどビザについても後日解説いたします)
どれと、ボクは使ったことはないのですが、クレジットカードの付帯保険というものもあるそうです。
キャッシュレス診療が可能かどうか、長期滞在でも使えるのかなどは保険によって違うそうですので、クレジットカード会社に確認しておきましょう。
移住後BPJSと地元の保険に加入しました
仕事が見つかったあとは、地元の傷害保険に、そしてBPJS(インドネシアの健康保険)に加入しました
取りあえず、長期海外旅行保険に入りましたが、これは13か月しか使えません。
この保険が切れる前に、就職先も決まり、会社の斡旋でローカルの損害保険に、その後BPJSというインドネシアの国民健康保険に入ることができました。
ローカル保険(プレデンシャル)
ローカル保険と言ってもプレデンシャルはアメリカ資本の保険会社でインドネシアでは1・2を争う大きな保険会社です。
この時加入した損害保険は
- 保険料は月額2,200円
- 事故やけがの場合はほぼ100%で治療費が降ります
- 病気の場合は3日以上の入院が必要です
- ケガや病気で入院した場合は治療費、入院費が直接病院に支払われます(キャッシュレス)
という保険です。
BPJS(国民健康保険)
2015年よりインドネシアの健康保険制度が変更になり、日本の国民健康保険のように全国民が加入できる保険になりました。
また、同時にインドネシア国内に長期滞在している外国人にも保険の門戸が開かれました。(ただし外国人はKITAS、KITAPの保有が条件)
BPJSは、基本的に診療費、薬代は無料で入院費の一部を負担してく入れます。
また、保険代は給料の5%でそのうち8割は会社が負担します。
つまり、自己負担は給料の1%となります。
リタイアメントビザや家族ビザなど収入の無い方は一月あたりRp50,000程度の保険代ということです。
安くていい保険と思ったのですが、以下のような欠点もあります
- 処方される薬はジェネリック医薬品で高価な薬は処方されない
- 入院する場合も、ローカルと同じ相部屋となる
- あまり高度な治療は受けられない
今は、BPJSとローカル保険の2つに加入し、風邪など軽度な病気はBPJS、デング熱など入院が必要な病気、けがはローカル保険と使い分けています。
まとめ(アドバイス)
- 半年から一年程度で帰国する場合や、移住が確定していなければ国民健康保険はかけておこう
- 仕事などが確定している場合でも、手続きなどの関係で当面BPJSなどには入れないので、海外旅行保険にも入っておこう
- KITASが取れたら、BPJS+ローカル保険で十分だと思う
- バリ島やインドネシア国内で対応できないような病気、けがの場合は素直に日本に帰国して治療に専念しよう
保険は大切だから、必ず何らかの保険はかけておくようにしましょう。