
この記事では南国バリ島での熱中症の防ぎ方について筆者の経験や昔から言われている予防方法について紹介します。
日本でも夏になるとニュースになる熱中症被害は常夏の島バリ島でもそのリスクは高いと言えます。
これからバリ島に移住を計画されている方が、熱中症にならず、健康で移住生活を送られるためにも、ぜひこの記事をお読みください。
日本の夏、ニュースで連日のように流れる熱中症の注意喚起。
しかし、常夏のバリ島では、意外にも日本ほど熱中症が大きな話題になりません。
そこには、過酷な暑さと共生してきた先人たちの「無理をしない」ライフスタイルと先人のの知恵が息づいています。
私たち日本人は、暑くても「あと少し頑張ろう」と無理をしてしまいがちです。
しかし、バリの人々は違います。
暑い日中は体を使う仕事を控え、こまめに休み、さらに着る服にも日本の常識とは違った工夫があります。
彼らは、頑張りすぎることが命に関わることを本能的に知っているのです。
移住したばかりの頃、私はこの「南国のルール」を正しく理解していませんでした。
ある日、ビーチで海風に吹かれながら過ごしていた時のことです。
風が心地よく、「汗もそれほどかいていないし、喉も渇いていない」と判断し、積極的な水分補給を怠っていました。
しかし、このことがあ値になって地獄を見ることになろうとは・・・
この記事では、私が体験した水分不足からくる苦しみの経験やバリ島の長老たちの話を基に、バリ島で熱中症にならないための注意事項や常識などを紹介します。
日本でも熱中症の怖さや、その予防法はよく知られています。
熱帯のバリ島に住むということは、日本より熱中症リスクは高いと言えるでしょう。
だからこそ、これからバリ島に住む方には、バリ島流の熱中症予防方法を知っておいていただき、健康で楽しい移住生活を送っていただきたいと思います。
目次
なぜバリ島では熱中症が多くないのか?その理由は働き方の差
南国バリ島は一年を通じ気温が25度から35度と日本に比べ高温。
それでも、日本に比べ熱中症が少ない一番の理由は日本人との働き方の違いがあるからです。
では、どんな違いがあるのかを紹介していきましょう。
「根性」や「勤勉さ」が裏目に出る日本の働きかた
日本人は世界でもトップクラスの勤勉な民族です。
ちょっとくらい苦しくても辛くても弱音は吐きません。
また、どんな厳しい状況でも、与えられた任務を全うしようとする根性もあります。
しかし、そのことによるマイナス面もあるんです。
体調が悪くても休まない。
辛くても、頑張る。
このような「がんばり」のために、ますます体調を悪化させたり、倒れるまで働いたりしてしまうんです。
「無理をしない」バリ島流の働き方
バリ島の人は、日本人ほど頑張りはしません。
日本人から見たら、根性がない、責任感がないと映るかもしれません。
しかし、それは暑い環境の中で体を壊さずに働くための知恵でもあるのです。
暑い中、無理をして働いて体を壊してしまったら元も子もありません。
頼まれたこともできないし、何より周りに迷惑をかけてしまいます。
無理をしない働き方。
これが暑い南国で体を壊さずに暮らす、大切な心掛けだと思います。
熱中症にならないためのバリ島の先人の知恵
無理をしないということが、一番大切なことだとお話ししましたが、ではバリ島の人たちはどんな工夫をしているのでしょうか?
肉体労働は涼しいうちに

農作業などの肉体労働は、昔から早朝か夕方に行います。
つまり、日差しが緩やかで気温も低い時間帯を狙って屋外の肉体労働は済ませます。
これは家事も同じで、どうしても暑くなる炊飯などの家事は気温が低い朝に済ませてしまいます。
ご飯を炊くのは、一日一回、朝のみ。
お昼以降は朝炊いたご飯を食べるというのが昔からの習慣です。
汗をかく、肉体労働や家事は朝のうちに済ませるというのが昔からの知恵なのです。
暑い日中は涼しい日陰で作業

汗をかく肉体労働は朝夕の涼しいうちに済ませたら、日中は何をしているのでしょうか?
一つは昼寝です。
暑い日差しを避け、涼しい木陰などで昼寝をして、体力の回復を図ります。
バリ島の人って、早起きなんですが、夜も結構遅くまで起きています。
その代わり、しっかりと昼寝をして睡眠時間を確保しているんですね。
もう一つは、涼しい場所での軽作業。
男衆は、木陰や作業小屋で農機具の手入れなどの軽い作業。
女衆は、涼しい場所でお供え物づくり。
このように、暑い日差しを避けて、肉体に負担をあまりかけない作業をしています。
疲れたらすぐに休む

バリ島の人は、ちょっとでも体調が悪いと、すぐに休みます。
日本人からしたら、根性が足りない、責任感がないと映るかもしれません。
でも、無理して働いて倒れたり、重い病気になるほうが、よっぽど周りに迷惑をかけてしまいます。
日中も、頭痛やめまい、気分が悪いなどの不調を感じたら、すぐに作業をやめて休憩したり、水を飲んだりします。
悪くなる前に早め早めに対策を打つ。
これが、大切なことなんですね。
常に水分補給

建築現場などは、どうしても日中肉体労働をしなくてはいけません。
実際、炎天下一生懸命働いている人たちを見かけます。
そんな現場に必ずあるのが、やかんや大きな水差しなど。
そして、ちょくちょく水を飲みに来ます。
休憩時間でなくても、水を飲みます。
つまり、こまめな水分補給が大切ということを、みんなわかっているのです。
これって、熱中症防止にすごく大切なことですよね
長袖の服を着る

昼間の建設現場で働く人を見ると、ほとんどの人が長袖のシャツを着ています。
街中でバイクに乗っている人も、長袖のジャケットを着ています。
日本人の感覚からすると、長袖なんか来たら暑くて倒れてしまうとなりますが、実は長袖を着ているのは直射日光から体を守るためなんです。
日本では、あまり感じないかもしれませんが、バリ島のような赤道直下の地域では日光の力がすごく強いのです。
そのため、直射日光に当たりすぎると体温が上昇し熱中症になってしまうリスクが高くなるのです。
だから、直射日光を避けるために、風通しが良き長袖の服を着るのです。
中東の方の服装を思い出してください。
麻など通気性の良い生地の長袖、長ズボンで全身を覆っていますよね。
肌をさらさないということは、赤道直下の地域の常識なんですね。
ココナッツジュースは命の水

日本で熱中症で体調不良になったら、お水を飲むと言われていますが、実はお水だけではダメなんです。
汗をかくと水分のほかにも塩分やミネラル分が失われ、これらも補給しないと体に不具合が出てしまいます。
なので、ポカリスエットなどを飲むのが良いとされています。
バリ島にもポカリスエットが売られています。
田舎のワルンにも置いてあるんです。
でも、もっといいものが昔からあるんです。それがココナッツジュース!
天然のポカリスエットなんています。
私が以前バリ島の方から言われたこと。
「熱中症になったら、ポカリスェットを飲め!それが無かったら、ココナッツジュースを飲め!それもなかったら、水に塩を入れて飲め」
これって、すごく理にかなっているんですね。
そうそう、ポカリスエットもココナッツジュースも塩水も、常温で飲んでください。
あまり冷やしすぎると、体内での吸収が遅くなるそうです。
【体験談】無自覚な水分不足から地獄の苦しみ
私がバリ島に移住したころに体験した水分不足による地獄の苦しみを紹介します。
熱中症ではないのですが、腎盂炎という病気で七転八倒したのです。
症状と経過
その日は、天気も良く友人とビーチで写真を撮ったり、ボールで遊んだりしていました。
水分補給のためにペットボトルの水を用意し、休憩中に飲んだりしていました。
夕方自宅に帰り、ゆっくりしていたらだんだん腰のあたりが痛くなってきました。
腰痛かな?と思っていましたが、痛みは腰というより脇腹に近いところに移り、時間とともに激痛に。
すぐに、病院に連れて行ってもらい、お医者さんに診てもらいました。
とりあえず、痛み止めを打ち、落ち着いたところで検尿。
オレンジ色のおしっこが出てちょっとびっくりしました。
お医者さんの話では腎盂炎ということでした。
そのあと、飲み薬(多分抗生物質)を飲み、たっぷり水分を補給したら、体も楽になり、帰宅。
その後は痛みは再発せず、完治しました。
なぜ発病したのか?
お医者さんの話では水分不足とのこと。
水分が汗となって出てしまい、おしっこがほとんど出ていなかった。
そのため、雑菌が尿道から膀胱を通り腎臓まで行って、腎臓が炎症を起こしたそうです。
おしっこって、殺菌効果もあり、尿道に侵入した雑菌を殺菌するんですって。
だから、おしっこを我慢するのはあまりよくないと言われました。
女性の場合は膀胱炎になる方が多いのですが、男性の場合は、腎臓まで行くケースがあるそうです。
のどが渇く前に水分補給
今回は、一応ペットボトルの水を用意していました。
また、ビーチも海風が吹いて涼しかったので、あまり汗をかいたという意識はありませんでした。
そのため、のどの渇きもなく、用意したペットボトルの水も遊び終わって帰る際に、一気に飲んだだけでした。
しかし、体内の水分は確実に奪われ、熱中症になっていたかもしれないそうです。
よく、熱中症予防には水分補給と言われます。
普通「のどが乾いたら水を飲む」と思われますが、実はそれでは遅いそうです。
それと、水を一度に大量に飲んでも、体内に吸収されるのに時間が掛かります。
だから「のどが渇く前に、少しづつ、こまめに水を飲む」のが大切ということです。
移住生活を快適にする「バリ流・養生訓」
以上のことを踏まえ、バリ島で健康的に暮らすための養生訓を紹介します。
まずは、ここで紹介したことを心にとめて気を付けてみてください。
水分補給は「喉の渇き」ではなく「時間」で管理する。
熱中症予防に大切な水分補給はのどが渇いたらではなく、時間を決めて行う。
作業をする場合は、30分に一度とか時間を決め、のどが渇いていなくても、少しでいいので水を飲みましょう。
また、室内で軽作業をするときも、傍らにお茶などを用意し、気が付いたら一口飲むという習慣を身につけましょう。
とにかく、こまめに少しづつ水分を補給することが大切です。
現地の人の動き(リズム)を真似る。
現地の人は長年の経験から、体に負担を掛けない生活リズムを守っています。
100%それを真似するのは難しいですが、特に屋外で肉体労働をする場合は、現地の人の働き方を見習いましょう。
体を守る働き方を身に付けることも、長くバリ島で生活するうえで大切なことです。
バリの人が休んでいる時間は、自分も頑張らない。
日本人の最大の特徴であり、またある意味欠点でもある「頑張りすぎ」
このことにより、体に負担をかけすぎてしまうこともあります。
もし、バリ島の人が「ちょっと休みましょう」と言ってきたら・・・
「いや、もっと頑張りましょう」ではなく「はい、そうしましょう」と一緒に休んでみてください。
郷に入れば郷に従えです。
バリ島の労働リズムを守って健康的な働き方を学びましょう。
天然塩やココナッツジュースを活用したミネラル補給
いまは、コンビニやスーパーに行けばエナジードリンクや健康ドリンクなどがたくさん売られています。
そういうのもいいんですけど、場合によっては毒にもなることもあるんです。
(実際、私はエナジードリンクの飲みすぎで急性糖尿病になりかけました)
バリ島には、ココナッツジュースや天然塩、そして各種ハーブやフルーツなど昔から利用されてきた体にいいものがたくさんあります。
そんなナチュラルなものを思いっきり活用しちゃいましょう。
美味しくて、健康にも良いって最高じゃないですか。
まとめ:バリの知恵は「自分を大切にする」こと
バリ島での生活は、日本の「当たり前」が通用しないことの連続です。
熱中症対策もそのひとつ。今回ご紹介したように、バリの人々が実践しているのは、決して特別なことではありません。
- 暑い時間は無理をせず、涼しい場所で休む。
- 直射日光を遮るために、風通しの良い長袖を着る。
- 「喉が渇いた」と感じる前に、時間を決めて水分を摂る。
どれもシンプルですが、日本流の「根性」や「勤勉さ」が染み付いている私たちにとっては、意識しないと難しいことでもあります。
特にビーチやバイク移動中など、涼しい風に吹かれている時は要注意。
私が腎盂炎(じんうえん)で経験したあの激痛は、今思い返しても「喉が渇いていない」という自分の感覚を過信したことが原因でした。
バリ島移住生活を長く、そして楽しく続けるための秘訣は、現地の人のリズムに自分を合わせること。
自分の体を過信せず、バリの先人たちの知恵を借りて、この美しい島での暮らしを健やかに楽しんでいきましょう!
