この記事はバリ島旅行者や在住者がかかるバリ腹と言われる酷い下痢やアメーバ赤痢について、筆者の体験をもとに症状や対処法などを紹介した記事です。
バリ島に来て、何日も続く酷い下痢や発熱などが発生しても慌てずに対処できるよう、この記事を最後までお読みください。
バリ腹とは、腹痛を伴う水溶性の下痢の事で、その正体は細菌性胃腸炎。
旅行の疲れや慣れない食事などで免疫力が下がったところに、細菌やウィルスが体内に入り下痢をするのがそのメカニズムです。
病院に行き、医師の診断を受け投薬により完治する事がほとんどです。
バリ腹かと軽く考えていたら、アメーバ赤痢という伝染病だったということもあります。
アメーバ赤痢とは赤痢アメーバによって感染する感染症。
40度近い発熱や頭痛があり、イチゴゼリーのような粘液血便を一日に何回も排便します。
こちらも医師の診断の元、投薬治療で完治します。
実は筆者も旅行者時代にバリ腹になったり、移住してすぐのころにアメーバ赤痢になったことがあります。
今回はその経験を基に、バリ腹とは何か、かかったらどうしたらいいのか、またアメーバ赤痢の病状や治療法、予防法などを紹介します。
バリ島移住での心配ごとの一つが病気。
特にバリ腹はほとんどの人が経験するポピュラーな病気の一つです。
移住生活で、何日も続く下痢を経験した時、その対処法など、この記事が参考になれば幸いです。
また、あらかじめ病気に対する知識を持っておくことにより、安心して移住生活が送れる事でしょう。
バリ腹以外にも心配な病気やバリ島の医療体制、医療保険など病気や医療全般については以下の記事にまとめてあります。
バリ島旅行、バリ島移住の前にご一読ください。
バリ島移住での医療、保険、健康管理
目次
バリ腹とは?
バリ腹とは、病原菌による細菌性胃腸炎の事です。
バリ腹の病状としては、腹痛がして、水溶性の下痢が何日も続き、発熱や頭痛なども伴います。
水溶性の下痢が続くため、脱水症状も起きるてしまいます。
バリ腹の原因
バリ腹の原因は、不衛生な食事や水と言われています。
日本では水道の水は殺菌処理がされていますが、バリ島の水は井戸水そのままで殺菌処理はされていません。
そのため、飲料水はペットボトルの水を買ったり、いったん沸騰させた湯冷ましを飲みます。
蛇口から出てくる生水をそのまま飲むということはしません。
生水を飲まなくても、歯磨きやうがいに生水を使ったため、バリ腹になったとか、不衛生な屋台や安食堂での食事で下痢をしたなど、いろいろな原因があります。
また、プールの水やシャワーの水を誤って飲んでしまって下痢になったなどという話も聞きます。
本来、人間には免疫力があり、少々の病原菌が体内に入っただけでは下痢や病気にはなりません。
しかし、長旅や気温差などによる疲労、体調不良、さらになれない香辛料などによる胃腸の不良などの要因により体内の免疫力が下がり、ちょっとしたことでも下痢になる場合があります。
バリ腹の治療法
バリ腹になった時の処置は、投薬による治療です。
お医者さんの治療方針によってですが、下痢止めを処方して体力、免疫力を回復させて治療する場合と、逆に下痢止めは行わず、体内の悪いものをすべて出し切って治療するという方法がとられます。
よくネットでは、「正露丸が良い」「ワカ末錠が効く」といった情報がありますが、これも個人差がありますので、やはり専門のお医者さんに診てもらうのが一番かと思います。
バリ腹の予防法
バリ腹にならないための予防法ですが、まず水に注意することです。
生水は絶対に飲まず、歯磨きやうがいもペットボトルの水を使うようにします。
また、体調管理も重要です。
疲れをためず、無理をしないスケジュールで旅行を楽しむことが大切です。
そして、衛生状態が良くない屋台や安食堂は使用せず、観光客が良く使うレストランで食事をするようにしましょう。
アメーバ赤痢とは?
筆者がかかったアメーバ赤痢ですが、Wikipediaなどで調べると、以下のように説明されています。
アメーバ赤痢は赤痢アメーバによる伝染病で日本では五類感染症に指定されています。
この病気に感染すると大腸や直腸に潰瘍を生じ、いちごゼリー状の粘液血便を日に数回から十数回排便する。
通常はそれほど重篤な事態にはならないが、場合によっては脱水症を引き起こし、現在でも年間40,000~100,000人の死亡者を出しているとのこと。
また、赤痢アメーバは大腸に寄生し、糞便中にシスト(包嚢)を排出するそうです。
この排出されたシストにより、アメーバ赤痢が感染するわけです。
アメーバ赤痢の症状
以下は、筆者の実体験に基づく症状の解説です。
個人差がありますので、この通りの症状が現れると限ったものではありません。
バリ腹は最初に下痢が発生しますが、アメーバ赤痢は違いました。
最初は、寒気と高熱が起きました。
体温を計ったら40度近くで、頭痛もしてきました。
この時は、風邪をひいたと思い、薬を飲んで早めに寝ました。
翌日になっても、寒気と頭痛が収まらないため、BIMCというインターナショナルホスピタルで見てもらいました。
その時は、まだ下痢はしていなかったので、頭痛薬と熱さましをもらって帰ったのですが、その日の午後から下痢をするようになりました。
その下痢ですが、バリ腹のような水のような下痢ではなく、ねっとりとしたゼリーのような下痢です。
しかも、若干赤みがかかっていました。
さっそく、BIMCで便を調べてもらったら、赤痢アメーバが発見され、アメーバ赤痢と診断されました。
アメーバ赤痢の治療法
アメーバ赤痢は、薬の投薬による治療により完治するということです。
処方された薬は2種類あり、最初の薬は1日3回、10日分、それが終わったら次の薬を1日3回7日分飲みなさいという指示。
体調がよくなっても、かならずすべて飲み切るように言われました。
薬は、強力な抗生物質で、体内のアメーバ赤痢菌を殺すものです。
アメーバ赤痢が減少していけば体調は良くなっていくのですが、完全に菌を殺さないと再発してしまうため、体調がよくなっても、薬を全部飲むように、強く指示されました。
アメーバ赤痢の感染源
アメーバ赤痢の感染源ですが、不衛生なワルンや屋台での食事、生水など考えましたが、筆者の場合どうも同居していた友人が感染源だったようです。
当時、筆者は会社が用意した寮に住んでいましたが、同じ寮に住んでいた友人が一か月前にアメーバ赤痢に感染したのです。
その子も病院で薬をもらっていたのですが、薬を飲んでいる間はアルコールを控えること、という忠告を聞かず、10日目からビールを飲み、薬もすべて飲み切らなかったとのことです。
調べたら、アメーバ赤痢が治るころになると、大腸に寄生した赤痢アメーバがシスト(包嚢)という、卵みたいなものを放出し、感染が広がるそうです。
だから、薬をしっかり飲み切って感染を防ぐ必要があったのですが、その子は最後まで飲み切らなかったので、筆者が感染してしまったようです。
アメーバ赤痢は、隔離されないのか?
アメーバ赤痢と聞いたとき「隔離」「入院」という言葉が浮かんだのですが、バリ島では隔離されることはありませんでした。
薬を渡され、帰宅させられました。
一応、看護婦さんに聞いたら、結構ポピュラーな病気なんで薬をしっかり飲めば、普通に生活していても大丈夫だそうです。
念のためトイレの後や食事の前にはしっかりと手を洗う事と、他の人とは食器を別にするように忠告を受けただけでした。
ちなみに、日本でアメーバ赤痢に感染したら、即隔離です。
私の知人が、バリ島の帰りに下痢になり、日本の空港でそのことを申告したら、すぐに病院に運ばれ、隔離病棟で検査をされたそうです。
幸い、その方は赤痢などの伝染病ではなく、単なるバリ腹でしたが、アメーバ赤痢となったら、隔離はもちろん、同じ飛行機に乗っていた方も検査対象になるところだったそうです。
アメーバ赤痢の予防法
予防法と言っても、難しいと思いますので、一般論を紹介したいと思います。
- 食事の前や外出後、トイレの後などはしっかりと手洗いをする。
- 屋台や安食堂など不衛生な場所での食事は避ける。
- 下痢をしたら軽く考えず、まずは専門の医師に診てもらう
バリ腹とアメーバ赤痢のまとめ
バリ腹とは、不衛生な食事や殺菌消毒していない水などが原因で発症する細菌性胃腸炎で、主な症状は水っぽい便が続く下痢と、そのことによる頭痛などの脱水症状です。
バリ腹は、投薬治療により1~3日程度で体調は元に戻り、下痢も一週間から10日間で治るそうです。
バリ島で下痢になった場合、このバリ腹が原因というのが多いのですが、中にはアメーバ赤痢という伝染病にかかったということもあります。
アメーバ赤痢は赤痢アメーバによって引き起こされる伝染病で、赤っぽい、ゼリー状の下痢をするのが特徴です。
重篤な症状になることは稀ですが、それでも年間何件かの死亡事例も報告されているそうです。
このように、下痢と言っても、万一のことがあるので、バリ腹と軽く考えずに病院に行って医師の診察を受けることをお勧めします。
いかに、筆者がかかった病院の連絡先と、おススメのリンク先を貼っておきます。
<BIMC Hospital Kuta>
Jalan Bypass Ngurah Rai No. 100X,Kuta 80361, Bali, Indonesia
Telephone:(+62 361) 761263
http://bimcbali.com/bimc-hospital-kuta
<おススメリンク集>
バリ腹だけでなく風邪や体調不良、そして事故や怪我に注意してバリ島旅行をお楽しみください