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インドネシアの国民保険BPJSは日本人にとって使える保険なのか?

2019年7月28日

インドネシアの健康保険BPJSを使って入院してみた
soraraさんによる写真ACからの写真

バリ島移住に際して医療保険は大きな不安点ですよね。
日本の健康保険が使えない海外では(*)、医療費が高額になりがちです。
そんな医療費負担を軽減するためにも、海外でも医療保険に入っていた方がいいのですよね。

インドネシアには、BPJSという日本の健康保険のような国民保険があります。
基本的に、医療費や入院代は保険がカバーして無料という事になっています。

日本は3割自己負担ですから、全額負担してくれるBPJSはすごく手厚い保証があると思いますが、実は以下のような悪い評判もあります。

「医者がちゃんと見てくれない」
「病室が低レベル」
「あまり効果のない安い薬しか出してくれない」

この評判は本当なのでしょうか?

私は、BPJSに加入して4年以上たち、何度もお医者さんにかかったことがあります。
さらに、先日BPJSを使って病院に入院してきました。
そんな経験を基に、日本人レベルでみてBPJSは使えるのかどうかを考えてみました。

結論から言うと
「軽い病気ならいいけど、あまりあてにはならない」
という事です。

バリ島に移住やを考えている方。
BPJSもいいですが、他にも国際保険などに入っておいた方がいいですよ。

では、私が体験したBPJSでの治療体験などを基に、本当に使えるのか私の考えをお話しします。
どうぞ、最後までお付き合いくださいね。

(*)日本の健康保険について
海外の医療についても、日本の健康保険はカバーしてくれます。
ただし、一旦日本に帰国し、医師の治療証明や領収書などの資料を提出し、審査を受けてから最大で7割の医療費が返ってきます。
つまり、日本に帰らないと還付金は受け取れないのと、2年間の医療しか保証されないので、移住長期滞在者には国民健康保険はちょっと使いにくいというのが現状です。

【追記・ご注意】
BPJSですが、ワーキングビザを持つ外国人以外は加入できなくなりました。
リタイアメントでの移住を考えられている方は、BPJSには加入できないので、民間の保険を検討してください。

 

BPJSとは

BPJSとは、2014年に発足したインドネシアの新社会保障機関の事です。

この期間の活動の一つが医療保障制度で、滞在期間が6か月を超える外国人を含む全国民が無料で医療を受けることができる制度です。
(ただし、ワーキングビザでの滞在者に限る)

本来は2015年から全国的に実施される予定でしたが医療費の財源や医療レベルなど様々な問題があり、2019年時点でも全国すべてに実施されているわけではありません。

 

BPJSが使える病院

日本の場合、保険が使える病院ならどこでも診療してもらえますが、インドネシアの場合はちょっと違います。

インドネシアの医師事情

インドネシアのお医者さんは「一般医」と「専門医」に分かれます。

一般医は医大(4年生)を卒業し、医師試験に合格すればなることができます。
専門医は4年間の医大を卒業した後、さらに2年間の専門的な勉強をしないとなることができません。

一般は、外科、内科、眼科なんでも担当します。
ただし、それほど深いレベルまで診療はできないので、手に負えないような患者は線も荷を紹介されます。

BPJSではホームドクターが決まっています

JISに加入する際、ホームドクターを指定します。
指定できる医師はその地区で決まっていて、その中から、自分でいいと思った人をしています。
指定した医師の名前はBPJSの保険証に記載されます。

病気や怪我をした場合、最初にそのホームドクターの所に行きます。
ホームドクターは診察して、処置ができればそのまま処置しますが、手に負えないときには近くの専門医や大きな病院を紹介してくれます。
ホームドクターの紹介状を持って、専門医や病院に行きます。

緊急の場合は直接病院に行ってもよい

このホームドクターですが、24時間対応してくれるわけではありません。
通常、昼間は大きな病院に務めていますので、夕方7時から10時ごろまでが診察時間となります。

では、急な病気や事故、怪我の場合はどうするのでしょうか?

たいていの病院にはIGUという救急診療施設があります。
IGUがある病院の中でもBPJSが使える病院があるので、救急の場合はこのような病院に駆け込みます。
この場合は、ホームドクターの紹介状がなくても診察は受けられますが、基本的に一般医での診察となります。

病院によってはBPJSが使えない

病院の中にはBPJSが使えない所があります。

特に、インターナショナルホスピタル(国際病院)と言われている、外国人向けの病院のほとんどはBPJSは使えません。
そのような病院に行く方は、金銭的に余裕があるのでBPJSは不要と考えられているのでしょうかね?

まとめ

  • インドネシアのお医者さんは一般医と専門医がいる
  • BPJSに加入する場合、一般医の中からホームドクターを決める
  • 病気や怪我の時はまず最初にホームドクターの所に行かなくてはいけない
  • 救急の病気、怪我の場合はホームドクターを飛ばしてIGU(救急医療)のある病院に行ってもよい
  • ほとんどのインターナショナルホスピタルでは、BPJSは使えない

 

BPJSを使った診察

私が過去BPJSで受けた診察についてご紹介します。

病気の場合

風邪をひいたとき(軽い病気の時)

風邪をひいたとき、ホームドクターの所に行って診察してもらいました。
薬を出してもらいましたが、ほとんどが薬局で手に入るような薬で、お医者さんの所に行かなくても、直接薬局で相談してもよかったのかなと思いました。

デング熱の時(重病の時)

過去2回デング熱をやりましたが、この時はホームドクターを飛ばして直接大きな病院に行きました。

受付で、症状を告げ、緊急であることをアピールし、BPJSの保険証を出して保険で診察してもらうようにしました。
受付後、IGUで血液検査などを受け、デング熱であることが判明し薬を出してもらいました。

この時点ではまだ入院の必要がなかったのでBPJSで対応してもらいましたが、この後入院が必要になった時点で、国際保険(プレデンシャル)に切り替えました。

怪我の場合

以前、クタで交通事故にあい、事故現場から最も近いBPJSの病院に担ぎ込まれました。

IGUに入り、治療をしてもらいました。
けがの程度は、転倒した際、マフラーで足をやけどしただけでしたので、入院などの必要はありませんでした。

治療費を生産する際、BPJSを使いたいと申請しましたが、交通事故の場合、警察の事故証明が必要と言われたので、保険は使わず現金精算してきました。

まとめ

病気にしろ、怪我にしろ、BPJSでちゃんと診察はしてくれます。
また、必要であれば血液検査、検尿などもしてくれました。

ただし、やはり薬などは一般の薬局でも手に入るようなものしか出てきませんでした。
また、必要最低限の量しか出ませんので、それが切れたら自分で同じような薬を買ってくる事になりました。
特に怪我の時の包帯やガーゼは、治療の時に使った分しかもらえず、交換分は自分で買って、といった対応でした。

本当に、最低限の事だけしか、やってくれないといった感想です。

 

BPJSを使った入院

過去3回ほどバリ島の病院に入院したことがあります。
2回はデング熱で、この時は国際保険(プレデンシャル)を使い、もう1回は疲労による入院でこの時はBPJSを使いました。
もちろん、どちらもキャッシュレスで医療費はすべて保険負担です。

国際保険を使ったときの入院

デング熱という事で、入院が長期化すると思い、国際保険利用にしました。

まず病室ですが、VIPルームという個室になります。
部屋はクーラーが効いていて、衛星放送が入るテレビもあります。
室内にはシャワーと様式のトイレがあり、付き添いの方のベットもありました。

食事は、病院食ですが3食でて、さらに10時と3時にはおやつも出ました。

部屋はそれほど広くありませんが、個室なのでプライバシーは確保されていました。

BPJSを使った入院

先日、謎の発熱と体のだるさで病院に行ってきたとき、点滴を打つから入院していけと言われ、1日だけ入院しました。
入院する場合、国際保険を使ってVIPルーム(個室)に泊るのですが、1日だけという事なのでBPJSで対応してもらいました。

入院した病室は3人部屋。
私を含めて2名が使っています。

まず病室はこの病院の中で一番古いんじゃないかと思えるほどの古い部屋。
クーラーはなく、扇風機のみ(乾季で良かった)
テレビはあったけど、映らない・・・
窓はロープで開かないようにしてあり、天窓には蜘蛛の巣が・・・
トイレは、ローカル仕様(インドネシア式)

それと、インドネシアの場合、病人の親族が一緒に病室に泊ります。
夜、トイレに起きたとき見たら、隣の患者さんの親族の方が床に毛布をひいて寝ていました。
こうやって、親族が泊まりこむのが前提なのか、病室にはナースコールがありません

入院したのが夜遅かったので、夕食は出ずに、翌日朝食と昼食が出ました。
病状により、食事はコントロールされているとは思うのですが、VIPルームよりレベルは低いかと。
もちろん、10時のおやつは出ませんでしたけど。

ベット間はカーテンで仕切ってありますが、朝になったらカーテン全開
ついでに病室のドアも、カーテンも全開とプライバシーは全くなし。

はっきり言って1泊が限界でした。

まとめ

BPJSを使った入院で一番の問題点は大部屋での入院という事です。
インドネシアの場合、親族が患者と一緒に病室に泊まり込みます。
そのため、プライバシーは全くありません。

また、経費削減のためか、古い部屋になる事が多く、サービスも若干悪いような・・・
外国人が入院する場合は国際保険などを使って、VIPルーム(個室)に入ることをお勧めします。

 

BPJSは使えるのか?結論とまとめ

BPJSは、掛け金は安く、治療費は全額負担と理想的な保険です。
ただし、金銭的な条件が良い反面、治療レベルは日本人には満足できないものだと思います。

  • 治療は基本一般医が行うので、あまり専門的ではない
  • 薬は安いジェネリックで普通の薬局でも手に入りそう
  • 病室はプライバシーのない大部屋で日本人には無理

また、鳴り物入りで始まった保険制度ですが、特に金銭面で問題も出ているようです。

  • 病院に支払われる治療費は定額なので、やる気がない病院もある
  • まだ、全国100%対応しきれていない
  • 外国人も強制加入だったが、地区によっては外国人の加入が断られたというケースもある
  • 高額な高度医療(ガンや心臓病、難しい手術など)は保険適応外となる

金額面はとても素晴らしい制度ですが、まだ現場が追い付いていないというのが実感です。

バリ島移住者、特に健康面に不安のあるリタイア層は、医療保険の加入が必須となります。
今回ご紹介したBPJSは、医療レベルが満足いくものではなく、またリタイアメントの方は加入できませんので、民間の保険などをご検討ください。

また、ワーキングビザで滞在されている方はBPJSへの加入ができます。
しかし、その医療レベルは満足いくものではありませんので、BPJSと民間の保険のダブルで対応されるのがいいと思います。

 

 

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