
この記事を読むと、円安やインフレが進む現状において、バリ島で日本の年金だけで安定して暮らすための「住居・食費・移動」の具体的な節約術と、リタイアメント層が最も不安に感じる「医療費」を賢く抑える保険の運用方法といった事がわかります。
「今の年金額で本当にバリ島で暮らしていけるだろうか」
「もし現地で病気になったら、高額な医療費で生活が破綻してしまわないか」
とお悩みの方は、この記事を読んで、生活の質を落とさずに支出をコントロールする「攻めと守り」の知恵を身につけ、安心で豊かなバリ島ライフを実現しましょう。
かつて「バリ島は物価が安く、天国のような暮らしができる」と言われた時代もありましたが、現在は円安や世界的な物価高の影響により、無計画な贅沢は禁物です。
しかし、現地に馴染んだ賢い選択を積み重ねることで、日本での生活よりもはるかにゆとりのある暮らしを送ることは十分に可能です。
特に、リタイアメントビザで移住する私たちが直面する「インドネシアの公的医療保険(BPJS)加入不可」という壁。
これをどう乗り越え、いかにして保険料と安心のバランスを取るべきか。
現地での実体験をもとに、年金生活を守るための具体的なロードマップをお伝えします。
目次
日本の年金だけでバリ島移住は可能?現状とリアル
円安・インフレ下でも年金生活が成り立つ理由
円安とインフレにより、バリ島移住生活も難しいと考えられるかもしれませんが、工夫次第でまだまだ年金生活が実現可能。
その理由を簡単に紹介します。
- 円安が進んだとはいえ、まだまだ日本に比べたらバリ島の物価は安い。
- 日本に比べアパートなどの家賃が圧倒的に安く、またお手伝いさんなどの人件費も格安。
- 生涯にわたって安定して受給できる年金により労働に頼る必要はない。
- 観光客向けの派手な滞在ではなくローカルに近い生活により支出のコントロールが可能。
- 温暖なバリ島、冬の暖房費や衣料費がかからない。
- 寺院のお祭りや自然を楽しむといったお金をかけない娯楽がある。
このような理由で、まだまだバリ島での年金生活は十分可能と言えます。
年金額と退職金だけでバリ島移住生活は送れるか?
国民年金を満額受け取るとしたら、年間およそ78万9千円となります。
これに厚生年金(企業年金)が追加されますが、これは月給に左右されますので一概にいくらとはなりませんが、例話3年のデーターによりますと、国民年金と厚生年金合わせて毎月14万程度受け取っているそうです。
一方バリ島での毎月の生活費ですが、これも生活レベルなどによって変わりますが、節約すれば12-13万円程度で暮らせるでしょう。
つまり、毎月の生活費は年金で何とか回ると考えられます。
生活費以外に、家の家賃やビザ代そして日本一時帰国の費用が必要となりますが、これは退職金の貯蓄で何とか対応できると思います。
このように、年金と退職金でバリ島リタイアメント生活は何とかなると思います。
退職金と年金で本当にバリ島のリタイアメント生活はできるのか?詳しく分析した記事がありますので、ぜひそちらもご覧ください。
バリ島で年金生活は可能?老後の生活設計を考える
バリ島での年金生活は計算上なんとか実現はできますが、物価の上昇などによりこのまま生涯安泰というわけにはいきません。
なので節約術を使いなるべく出費を抑える工夫をしていきましょう。
では、どうやって節約するのか?を以降紹介していきます。
固定費を削る!住まいと通信費の節約術
生活費節約でまず考えるのが固定費。
特に住宅費と電気代、通信費はかなり節約できるんですね。
豪華ヴィラより「ゲストハウス」や「長期賃貸アパート」を選ぶ
生活費の中で大きなウェイトを占めるのが住宅費です。
ほとんどのリタイアメント移住者は土地や建物を買うのではなく借りて生活をすると思います。
その際、いかに家賃を下げて、住宅費を節約するのかがポイントとなります。
バリ島生活というと、プール付きの豪華なビラを借りて優雅に暮らすというイメージがあるかと思います。
ところが、現在ちょっとしたビラを借りるだけでも、月に10万円以上かかってしまいます。
これでは年金生活はできません。
そこで、ビラではなく「ゲストハウス」や「バンガロー」と言われる、日本でいう民宿を長期契約される方が多くいらっしゃいます。
ビラに比べ家賃は安く、月に5万円も出せばそこそこの物件が見つかるでしょう。
また、民宿ですので大家さん家族も敷地内に住んでいます。
いざというとき、いろいろ助けてもらえるので、特に単身で移住される方にお勧めです。
また、デンパサールなどの都市部に行くと外国人も居住可能な長期滞在者用アパートもあります。
バリ島ではアパートの「コス」と言いますが、ローカル向けのコスはちょっと外国人が住むにはハードルが高い。
外国人向けの高級コスをお勧めします。
高級と言っても家賃は5万円程度でよい物件が見つかります。
また、家具やクーラーも付いている物件も多く、かなりお勧めだと思います。
電気代を侮るなかれ!エアコンとプールの維持費を抑えよう
住宅の物件によっては、家賃に電気代も込というところがありますが、えてして家賃は高くなります。
家賃を節約しようと思ったら、電気代は自己負担の物件の方が良いでしょう。
そうなると問題はいかに電気代を押さえるか。
電気代が上がる原因はクーラーとプールです。
クーラーが電気を食うのはすぐにわかると思いますが、プールも結構電気代がかかるんです。
というのも、プールの消毒のため24時間ポンプを回して水の循環が必要。
また、電気以外にも消毒のカルキや水道などプールって結構維持費がかかるんですよ。
なので、電気代を押さえようと思ったら、クーラーとプールをどうしていくかが大切なんですね。
クーラーについては、設定温度を上げるとか、クーラーと扇風機を併用するといった工夫が必要。
プールに関しては、節約するならプールなしの住宅を探したほうがいいでしょう。
通信費は現地SIMとWi-Fiの使い分けで最小限に
現代生活においてネットとスマホは必需品。
そしてその通信費も馬鹿になりません。
インドネシアの携帯電話代はプリペイド方式が主流。
事前にプルサと言われる電子マネーをチャージしておき、そこから使った分だけ通信費がひかれます。
この通信費ですが、通話ではなくデーター通信を使うことでかなり節約ができます。
データー通信でもWhatsAppやLINEを使えば通話もできるので、今はデータ通信を使うことが常識となっています。
自宅でパソコンを使う場合のネットですが、最近はWifiが主流。
物件によってはWifiが標準装備で費用は家賃に含まれるところもあります。
そうでなくても、自分で引くのもそれほど大変ではありません。
また、通信費は固定制になっていいくら使っても定額。
だから、自宅にいるときスマホはWifiを使うことにより通信費を節約することができます。
食費を日本の半分以下に!賢い食生活のヒント
変動費の節約を考えた場合、真っ先に考えるのが食費です。
毎日かかる費用ですから、しっかりと節約しましょう。
スーパーより「パサール(市場)」を活用して旬の食材を買う
移住された外国人の多くはスーパーマーケットを使います。
スーパーに行けば綺麗な食材や日本と変わらない食材、調味料が手に入ります。
しかし、そのようなものはどうしても高額になってしまいます。
なので、節約するにはパサールという地元の市場を活用しましょう。
パサールで売られているのは地元でとれた新鮮な野菜やお肉類で値段も安いのです。
ただ、地元中心ですので日本でおなじみの食材や調味料が手に入らないことも。
そんな時は、地元の食材や調味料を工夫して使いましょう。
またパサールは何度も行ってお店の方と顔なじみになると、値段を下げてくれたり、おまけをくれたりといいこともありますよ。
「ワルン(食堂)」での外食をルーティンに取り入れるメリット
自炊ばかりではなく外間には外食も取りたいですよね。
特に単身で住まわれている方は料理も大変だし、食べ残しや材料の無駄も出てしまいます。
とはいえ、観光客向けのレストランは高価でめったに行けません。
そんな時に活用したいのがワルンと言われる地元の食堂。
インドネシア料理や中華料理などがお手頃な価格で楽しめますから、たまには外食というとき強い味方になるでしょう。
ただしワルンの料理は油が多く、香辛料も強く味も濃いです。
たまにならいいですが、しょっちゅうワルンで食事となると血圧や血糖値が気になりますよね。
無いものは自分で作るのがバリ島生活の醍醐味
現在はパパイヤという日本食スーパーに行けば日本の調味料などが手に入ります。
また、日本の食品メーカーもインドネシアに多く進出しており、醤油やみそも簡単に手に入ります。
とはいえ、そのような日本の調味料、食材はどうしても高価になりますし、中には手に入らないものも。
そんな時は自分で作るということにチャレンジしてみましょう。
筆者は麹を取り寄せて味噌を自分で作っています。
また最近はほとんど作りませんが以前は餡子も作っていました。
いまはYouTubeやネットで作り方が簡単にわかるようになっていますので、なければ自分で作るようにしましょう。
【重要】医療費と保険の賢い選択術(守りの節約)
生活費ではないですが、医療費もしっかりと考えておかなくてはいけません。
日本の国民健康保険が使えない海外では治療費は高額になってしまいます。
そんな医療費対策として医療保険への加入が必要です。
リタイアメントビザの注意点:現地のBPJS(国民健康保険)には加入できない
日本の国民健康保険と同様の保険制度がインドネシアにありこれをBPJSと呼んでいます。
このBPJSは病気や怪我の際には、100%補償してくれます。
ところが、このBPJS外国人にはちょっと敷居が高い。
まず、外国人は会社勤めをしている人しか加入できません。理由は保険料の50%を会社が負担するから。
そのため、リタイアメント移住者はこのBPJSは使えないのです。
またもし使えたとしてもその補償は外国人にはちょっとレベルが低いものです。
ドクターは一般医と言われる方で、専門医にかかる場合は自腹になります。
また、薬もジェネリックで病室も大部屋のみ。
そしてガンや心臓などの高度医療には対応していません。
せっかく100%補償の制度があるのですが、外国人は使えないという状況です。
民間医療保険を安く抑えるコツ:免責金額(ディダクタブル)を導入する
そこで、民間の医療保険を使うことになります。
アフラックやチューリッヒといった世界的に有名な保険会社がインドネシアにも進出しており、外国人移住者も加入することができます。
ただし、保険料はそこそこ高め。
医療費を100%カバーする保険だと、毎月の保険料は3-4万円程度します。
この保険料を抑える一つの方法が免責を利用する方法。
例えば、Rp10.000.000免責だと、Rp10.000.000までの病気、怪我の場合は補償はありません。
その代わり、保険料はぐっと安くなります。
ちょっとした病気や怪我は自腹で、高額な医療費は保険を使うといった方法。
これも一つの節約術ですね。
日本の民間医療保険(海外対応)を継続・活用するメリット
実は日本の民間医療保険も海外で利用が可能です。
ただし、キャッシュレス補償ではなく、自腹で医療費を支払い、後日保険で補償するというスタイルです。
また、日本の民間医療保険は国民健康保険ありきが前提で、自己負担分の医療費3割を補償するものになります。
それでも、海外に移住しても医療保険は継続できますので、移住するから日本の医療保険は解約すると早まらないで、保険会社としっかり相談してみましょう。
究極の節約は「病気にならない体作り」:運動・食事・睡眠習慣
究極の医療費の節約法方法は病気にならないということ。
病気にならなければ、医療費はかかりません。
では、どうやって病気にならない体を作るか?
大切なのは食事・運動・睡眠です。
身体によいものを適量食べて、しっかりと運動習慣をつけ、ちゃんと睡眠をとる。
これにより免疫力も強化され病気にならない、なってもすぐに回復する強い体を手に入れることができるのです。
娯楽や移動費のコントロール術
そのほかの生活費の節約ポイントとしては、移動費と娯楽費になります。
その節約術を紹介します。
移動はGrab/Gojekや路線バスを活用
バリ島内の移動にはバイクや自動車を用いる方が多くいますが、バリ島では日本の国際免許は利用できませんので現地の免許を取得しなくてはいけません。
また、日本に比べ価格は安いのですが、バイクや自動車の購入も必要となり、事故や怪我のリスクも増えます。
そのため、特に高齢者はタクシーなどを使われている方が多いです。
タクシーも通常のメータータクシーを使うより、Go-JekやGrabといった、スマホで配車するオンラインタクシーの利用をお勧めします。
オンラインタクシーなら、乗車前に料金がわかり、支払いもオンラインでできるので大変便利。
また、時間帯やプロモーションなどによりお得に利用できることもあります。
オートバイに乗ることに慣れている方は、近距離でしたらGo-JekやGrab-Bikeといったオンラインのバイクタクシーの利用がいいでしょう。
車に比べぐっと安く、また渋滞にも強いので、一人利用でしたらバイクタクシーが節約になります。
バリ島内にも路線バスが走っており、これを利用するのもいいでしょう。
路線バスは何本かありますが、特に移動エリアが広いのがトランスメトロデワタです。
運賃も1路線Rp4,400と格安。
さらにバス会社事務所で登録すれば60歳以上の場合1路線Rp2,000 と半額以下になります。
このバリ島の路線バストランスメトロデワタについては私の別ブログ「南国うまうま日記」で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
バリ島の公共路線バス・トランスメトロデワタの利用方法
バリ島ならではの「お金をかけない贅沢」な過ごし方
リタイアメント移住生活でしたら、日中これと言ってやることはないかと思います。
とはいえ、一日中テレビやネットを見ているだけなら、バリ島に移住した意味はありません。
時間があったら、趣味などをするのが一番いいのですが、趣味をするにはそれなりのお金がかかりますよね。
しかし、工夫すればお金を掛けず贅沢な趣味を満喫することができます。
例えば、写真が好きな方なら周囲を散歩しながらいろいろ写真を撮るのもいいでしょう。
最近はデジカメなので現像費はかかりませんし、バリ島には自然や彫刻、寺院など被写体はたっぷりあります。
素敵な写真が取れればネットを通じて売ることもできますので、趣味と実益一石二鳥ですよね。
スポーツ好きなら、サーフィンやヨガをやられてもいいでしょう。
また、バリ島文化の探求も面白いと思います。お寺巡りや寺院の祭礼などへの参加もいいですよ。
それと移住を機に料理にはまっている方もいます。
このように、考え方ひとつでお金を掛けずに贅沢な余暇の過ごし方、いくらでもあるんですね。
まとめ:年金生活でも「心のゆとり」を失わないために
年金生活というと、なんとなく肩身の狭い思いをされる方もいるかもしれません。
特に、収入が決まっているので、贅沢はできないと厳しい節約生活を送ろうとする方もいるでしょう。
しかし、そんな年金生活でも心のゆとりを失わないことが大切です。
節約を「制限」ではなく「現地に馴染む楽しみ」に変える
節約というと、どうしてもケチケチと細かく堅苦しい生活になると思われがちですが、ちょっと考え方を変えましょう。
年金生活と言っても、現地の方から見れば結構な高収入です。
ローカル生活と比較したら贅沢な暮らしができるのです。
だから、支出を制限するというより、いかに現地の生活になじみ、楽しみに変えるかを考えれば、決して厳しい節約生活ということではないのです。
ポイントは、現地の旬のもの、標準的なものを活用するということ。
そしてなければ自分で作ったり、代用品を考えるという工夫。
これをうまくすれば、支出を抑え楽しい生活ができるんですよ。
まずは1ヶ月の試住で自分の「節約ポイント」を見極めよう
リタイアメント移住をされる方の中には、いきなり日本の生活を清算してバリ島に移住される方がいます。
しかし、そのような方に限って、短期間で日本に戻ってしまいます。
その理由は、実際住み始めたら思っていたことと違う、生活が苦しいということ。
だから、いきなり移住をするのではなく、まずは一か月や二か月のプチ移住を経験してみましょう。
その中で、どうやったら年金だけで生活できるのか、節約するためにはどうしたらいいのかを見極めましょう。
そうすれば、移住生活のスタートも楽に切れますし、短期間で帰国なんてことも避けられます。
私はバリ島に移住したいという方には、移住する前に1~2か月のロングステイ・プチ移住をおススメしています。
その理由など詳しい情報は以下の記事で解説していますので、移住生活を考えている方はまずはこちらをご覧ください。
バリ島移住をする前にロングステイを勧める理由
今回の記事を参考に、楽しく快適なバリ島年金生活を送りましょう。
