
この記事ではバリ島でバイクを購入する手順や方法、注意点などをまとめて紹介しております。
記事を読んでいただければ、バリ島で自分のバイクを安全に手に入れることができるでしょう。
移住、長期滞在される方はレンタルバイクでは経済的に不利なので、記事を参考に自分のバイクを入手して快適な移住ライフを楽しみましょう。
バリ島で日常の移動手段としてもっとも便利なのは、やはりバイクです。
特に移住者や滞在が長期になる方にとっては、レンタルではなく自分で購入する選択肢がコスパも良く、自由度も高まります。
しかし、現地で実際にバイクを買うとなると、日本とは異なる手続きや注意点が複数存在します。
例えば、外国人がバイクを買うにはKITAS(居住許可)が必要となります。
まだKITASを取得していない人は、信頼のおける在住者やバリ島の友人の名義を借りて購入することになりますが、あまりお勧めできる方法ではありません。
さらに、新車の場合は購入手続きと並行してSTNK(車両登録証)・BPKB(所有証明書)の取得も必須。
中古車でも、名義変更手続きが必要で、こちらも手続きに時間がかかります。
新車で購入するならメーカー保証も付いていて安心なんですが、それなりに値段は高くなります。
中古バイクであれば価格帯は新品よりリーズナブルで、状態によりますが10万円前後から入手可能とされていますが、整備状況や契約内容の安全性には注意が必要です。
本記事では、バリ島でバイクを購入する際に知っておきたい、「新車や中古車の購入方法や登録手続き、トラブル回避のポイント」を体系的にまとめています。
これからバイク購入を検討する方にとって、失敗なく安全な生活スタートに役立つ内容です。
バリ島で活発に活動したいという方は、ぜひ最後まで記事をお読みください。
いやいや、バイクは怖いからちょっと無理かなぁ
なんて方は、こちらにその他の交通手段をまとめてありますので参考にしてください。
バリ島移住者の日常移動手段
おっと、バイクを購入する前にバリ島での免許取得をしなくては!
免許取得方法は以下の記事を参考にしてくださいね。
バリ島での運転免許新規取得方法と更新方法
目次
バイク購入と登録の方法
ここでは、新車バイク並びに中古バイクの購入方法や登録方法をご紹介します。
新車バイクの購入・登録方法
新車バイクはディーラーと言われる販売店で購入します。
ディーラーは、ヤマハ、ホンダ、スズキと、メーカーごとにあり、複数のメーカーをまとめて取り扱うようなディーラーはありません。日本のカーディーラーと同じような感覚です。
気に入った車両があったら、ディラー(販売店)にパスポート、KITASとお金を持っていきます。
面倒な手続きはなく、その場でお金を払えばそれで売買完了です。
車両登録はすべてディーラーが代行してくれるので、こちらは何もする事なし。
登録料金などはバイクの価格に含まれています。
車両登録が済んでいないバイクは白地に赤文字の仮ナンバーが発行されます。
この仮ナンバーを付ければ、すぐに公道走行が可能になります。
ただ、この仮ナンバーも最近は不足しているようで、筆者が購入した場合、ナンバーなしでの納車でした。
ナンバーなしで行動を走れるのか?と聞いたところ、ナンバー申請中の書類を渡され、何かあった場合はこの書類を提示するように言われました。
一週間~一か月くらいしたら、ディーラーからナンバープレートとSTNKという車両登録書が届きます。
STNKは、乗車時には必ず携帯しなくてはいけませんので、忘れずに。
さらに3か月くらいするとBPKBという車両所有者証が届きます。
このBPKBは毎年の税金支払いの時などしか使いませんので、大切に保管しておきましょう。
BPKBは銀行などに持って行くと借金の担保になります。
BPKBを取られたら、バイク本体を取られたことと同じことなので、くれぐれも盗まれないように、金庫などにしまっておきましょう。
バイクの下取り
バイクを購入する際、今乗っているバイクの下取りをしてくれます。
この下取りのことを「トゥッカールタンバー(tukar tambah)」と言います。
下取り価格は年式や状態にもよりますが、筆者が15年前にRp20.000.000で購入したYamaha Vixion155はRp3.500.000で下取りをしてくれました。
下取りに出す場合、そのバイクのBPKB(所有者証)とSTNK(車両登録書)の原本が必要です。
これがないと、盗難車扱いになってしまいますからね。
また、下取りに出した場合、速やかにSAMSATに行って、車両登録の取り消し(Broaken STNK)を行います。
個人で複数台のバイクや車を所有すると車両税の金額が上がってしまいます。
そのため、車両登録の取り消しを行わなくてはいけないのです。
車両登録の取り消しはSAMSATに行って行いますが、パスポートとKITASのコピーだけ必要です。
それら書類をSAMSATの受付に提示し、車両登録の取り消しを申請すればすぐに手続きをしてくれます。
できたら、取り消しをする車両のSTNKのコピーを持っていきましょう。
手続きがスムーズになります。
中古バイクの購入方法
中古バイクは、中古バイク専門の販売店や個人取引で購入します。
中古バイクにはすでにナンバープレートが付いていますので、購入したらすぐその場で乗車が可能です。
ただし、満足に整備していない事が多いので、購入したらベンケル(バイク修理屋さん)に持ち込んで、オイル交換と点検整備をしてもらいましょう。
大型のスポーツタイプのバイクはベンケルでは点検整備できないことがあるので、その場合はメーカーごとのディーラーに持ち込む必要があります。
中古バイクを購入する際、BPKB(車両所有者証)とSTNK(車両登録書)を忘れずにもらってください。
この両方の書類がないバイクは盗難車の可能性があります。
また、前オーナーのKTP(IDカード)のコピーと、販売店からの領収書(購入証明になるもの)ももらってください。
これは名義変更に必要です。
中古車屋で売られているバイクは、ほとんどが車両登録済みですので、車両登録しなくても乗る事はできます。
ただし、車両名義の変更をしないと、年に一度の車両登録書更新の際トラブルになる事があります。
中古車を購入したら、なるべく早く名義変更をしましょう。
名義変更のやり方は、中古車販売店にお尋ねください。
結構めんどくさいので、「名義変更なんてしなくてよい」という販売店もありますが、絶対に名義変更は行ってください。
買うのなら新車か中古か?
バイクは新車で買うのがいいのか?中古で十分か?
私は、長く乗るのなら新車購入を強くおススメします。
その理由を説明します。
1)名義変更が必要
中古車販売店は販売だけで、登録などの手続きはやってくれません。
所有者の名義変更はすべて自分でやらなくてはいけません。
名義変更が必要なのか?という疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
今でも、中古車を昔のオーナーの名義で乗っている方が沢山います。
しかし、特に外国人の場合は名義変更が必要なのです。
毎年、車両登録書(STNK)の更新を行うのですが、その時名義人の身分証明者が必要になります。
その時、外国人がインドネシア人の身分証明書を持っていくと不審がられることがあります。
車両登録書(STNK)の更新については以下の記事をご覧ください。
バイクや車のSTNK更新と納税
また、税金の関係で前オーナーが車両登録の取り消し手続きを行っていることが多々あります。
車両登録の抹消をしたバイクは日本でいうと無保険状態で乗っているようなもの。
なので、中古でバイクを購入したら、速やかに名義変更を行いましょう。
このような理由でバイクの名義変更が必要で、変更手続きには時間とお金がかかるため、中古車はお勧めできないのです。
<ワンポイント>
インドネシアでは、所有するバイクや車の台数が増えると毎年支払う税金が加算されます。
1台より2台、2台より3台と多く所有すればするほど税金が上がっていきます。
そのため、バイクを中古車屋に売ったとき、車両登録の取り消しを行う方が増えています。
2)メンテナンスが心配
中古車販売店は車両を販売するだけで、車両のメンテナンスはほとんど行っていません。
外観でわかる傷などは商品価値を下げてしまうので直しますが、エンジンやサスペンションなど見ただけではわからないような所は何もしていないと思ってもいいでしょう。
オイル交換さえしていないところも多数あります。
そうなると、整備不良ですぐに故障してしまったなんてことがあります。
また、バイクの部品をB級品に取り換えられていたなんてこともあるのです。
実は筆者もバリ島移住してすぐにバイクを中古で購入。
乗り始めて2週間位で調子が悪くなり、ベンケル(バイク屋さん)にもっていき調べてもらったら、キャブレター、ピストン、コンロッドなどがB級品に変えられていたという事が発覚。
新車の半額位で購入したのですが、修理代などを合わせると、新車が買えるくらいの値段になり、結局3か月で手放すことになりました。
最初から新車を買っていれば・・・
3)中古車でもそこそこ高い
バリ島では、中古車でもそれほど値段は下がりません。
中古車の値段は走行距離よりも年式で決まることの方が多く、2~3年落ちでも新車の70%くらいにしか下がらないことがあります。
さらに、中古を買ったら、整備や名義変更などもしなくてはならず、結局新車を買うよりちょっとだけ安いといった程度になります。
なるべく安く上げたいからといった理由で中古を買うのは、お勧めできないですね。
長く乗るのなら新車、短期なら中古
バイクを買うのなら新車がおススメ!
ですが・・・
- 1~2年しか乗らない
- バイクに慣れていないから、最初は安いバイクで練習
- 信用のある友人から購入
といった理由なら中古でもいいかと思います。
ただし、メンテナンスが十分されているかどうかは不明なので、できたらバイクに詳しい人に相談した方がいいでしょう。
バイクを買う前に免許取得
バイクを買う前に必ずやっておかなくてはいけないことがインドネシアの免許取得です。
日本の国際免許は使えない
日本はジュネーブ条約という条約によって海外で国際免許が有効となっています。
しかし、バリ島のあるインドネシアはウィーン条約という条約下で国際免許を認めているので、ジュネーブ条約の日本の国際免許は無効となります。
日本から国際免許を持ってきても使えないので、無免許扱いになります。
なので、バリ島でバイクを運転するには、インドネシアの免許(SIM=Surat Izin Mengemudi )を取得しなくてはいけません。
インドネシアの免許取得方法
インドネシアの運転免許を取得するには、KITAS(居住許可)が必要です。
KITASがない外国人は、運転免許の取得はできません。
運転免許は各地区の警察に行って取得します。
取得には、学科試験と実技試験があり、両方に合格して運転免許が取得できます。
運転免許は5年間有効です。
バリ島での運転免許取得方法の詳細は以下の記事で解説しています。
バイク購入の前に必要!バリ島の運転免許を取得する方法
KITASがない旅行者でも、試験を受けなくてもお金さえ払えば運転免許が取得できる。
といった情報もネット上にありますが、それは賄賂を使って違法に取得するというものなので、おススメはできません。
ただ、その方法で取得した免許証は本物ですので、違法行為で捕まったり、無免許扱いになる事はないです。
バイク所有の注意点
BPKB(所有者証)やSTNK(登録書)には、フレームナンバーとエンジンナンバーと、車両フレームの色が記載されています。
車両フレームを記載された色と違う色に塗ってしまうと、違反となりますので気を付けてください。
もし、オリジナルの色にしたければ、警察に行って、変更手続きをしなくてはいけません。
セパハンやバックステップ、マフラー交換などしてもまったく違反ではないのに、色を塗り替えると違反になると、ちょっと変わった規則ですね。
安全のための規則というより、盗難を防止することに主眼が置かれているようです。
街の中にバイクや車のナンバープレートを作るお店があります。
正規のナンバープレートには刻印が押してあるので、本来はナンバーの付け替えは違法なのですが、黙認されています。
STNKの番号とナンバープレートの番号があっていればいいのだと言われました。
ただし、プレートの色は変更してはいけません。
一般車両は白、バスやタクシーなどは黄色、官庁の車両は赤です。
先日、デンパサールに住む友人から、KITAS保有者でもバイクを買う事ができなくなると言われました。
ギャニャールのディーラーに聞いたら、大丈夫と言われたので、県ごとに規則が違っているのかもしれません。
インドネシアの場合、規則がよく変わるので、ご注意ください。
バイクを所有したら、車両登録証(STNK)の更新と車両税の納税が必要。
もし、これら手続きを行わないでバイクに乗っていると違反となります。
また、納税期限を過ぎてしまった場合は追徴課税も取られるので、期限までに納税するように。
バイクや車の納税手続きは以下の記事で詳しく解説しています。
バイクや車のSTNK更新と納税
バリ島でのバイク購入方法まとめ
バリ島でバイクを購入する場合
新車を購入するのなら、メーカーごとのディーラー(販売店)
中古車を購入するのなら中古車専門の販売店
に行って購入します。
購入するには、パスポートとKITASが必要になります。
新車の場合は、バイクの車両登録が必要ですが、これは販売店が代行してくれます。
ただし、ナンバープレートが来るのに一週間~一か月程度かかるので、それまでは仮ナンバーで乗ることになります。
すでに所有しているバイクの下取りもしてくれます。
下取り価格はバイクの年式と状態で変わりますが、2~3年前のバイクなら新車価格の70%程度で下取りしてくれるそう。
ただし、バイクを下取りに出したら必ずSAMSATに行って、登録者の取り消しを行いましょう。
中古車の場合は、ナンバープレートが付いているので、すぐに乗ることはできます。
ただし、後日所有者名義変更が必要です。
新車と中古車を比べた場合、中古車の方が安いのですが、メンテナンスが十分されていない、事故車だったというリスクがあります。
また、名義変更もしなくてはいけないので、長く乗るのでしたら新車購入を強くおススメします。