
この記事では、海外移住時に大切な医療保険について、どのような保険が最適なのかを提案する記事です。
海外移住では日本の健康保険や海外旅行保険は使えないので、何らかの保険の準備をしておくことは移住生活を安心して送るために大切なこと。
これからバリ島など海外に移住を検討している方は、万一の時のために、この記事を最後までお読みください。
バリ島への移住を検討している方にとって、大きな懸念材料の一つが「もし病気やケガをしたらどうするか?」という医療面。
実は、日本の国民健康保険は、海外転出届を出すと利用できなくなり、海外旅行保険も長期移住には原則対応していません。
また、クレジットカードの付帯保険も、たいていは90日以内の旅行向け仕様であり、移住生活では保険対象外となるケースが多いのが実情です。
そこでおすすめしたいのが、「現地の民間医療保険」への加入です。
インドネシアの保険会社が提供するプランは、現地在住の外国人にも加入可能で、医療費を直接カバーできるキャッシュレス診療にも対応していることが多く、安心して医療機関を受診できます。
さらに、「デジタルノマド保険」のように、多国間・長期滞在を前提とした柔軟な保険プランも登場しており、月額数千円〜という手軽な価格帯から対応できるものもあり、移住スタイルに合わせた選択肢が広がっています。
本記事では、「日本の国保・旅行保険・カード付帯保険の限界」から、「現地民間保険・ノマド保険の選び方とメリット」までを、バリ島で安心して生活するための医療保険のポイントを体系的にご紹介します。
バリ島移住生活を送るにあたり、医療保険の準備は必要不可欠。
これからバリ島移住をされる方は、記事を参考に必ず医療保険を準備してから出発するようにしてください。
バリ島移住生活で気になる、医療や保険、病気、健康管理など医療全般については以下の事でまとめて紹介しています。
移住生活で病気、ケガなど医療について気になる方はぜひご一読ください。
バリ島移住での医療、保険、健康管理
目次
バリ島移住生活での国民健康保険利用について
結論から言うと日本の国民健康保険はバリ島など海外に移住する場合は使えません。
住民票を抜いたら国民健康保険は使えなくなる
海外移住をする場合、転出届を出して住民票を抜きますよね。
住民票を抜くと、その地方の健康保険組合から脱退しなくてはいけません。
つまり、住民票を抜いた時点で、国民健康保険は一切使用することができなくなります。
では、住民票を抜かなかったら?
住民票を抜かなかったら、国民健康保険の加入は継続できます。
しかし、住民税や医療保険料などの支払い義務が生じます。
また、法律でも1年以上海外に居住する場合は住民票は抜くことになっています。
なので、バリ島に移住したら日本の住民票は抜き、結果国民健康保険は使えなくなります。
ただし、会社の保険組合などに加入している場合、条件によっては住民票を抜いても、そのまま健康保険が使える場合もございます。
必ず、加入している健康保険組合にご確認願います。
国民健康保険は帰国後清算
もし、住民票を抜かずに国民健康保険に加入していたら。
海外での怪我や病気の医療費でも、国民健康保険はカバーしてくれます。
ただし、日本国内のように、保険会社(組合)から直接医療機関に医療費の支払いはありません。
医療費は、一旦本人が全額負担します。
そして、日本に帰国後、領収書や診断書などの必要書類を健康保険組合に提出し、やっと医療費を還元してもらう事ができます。
さらに、健康保険の時効は2年。
つまり、医療を受けた日から2年以内に帰国し、保険の手続きをしなくてはいけないのです。
補償額は医療費の70%
こうやって、国民健康保険で医療費を補償してもらっても、補償額は全体の70%。
(高齢者の場合は90%補償)
医療費が10万円だったとしても、保険から帰ってくるお金は7万円です。
また、医療内容などの審査もあり、100%補償が認められることは少ないそうです。
このような理由から、移住生活では国民健康保険はあまり使えないと結論付けました。
バリ島移住生活での海外旅行保険
日本の海外旅行保険は移住、長期滞在に対応していません。
海外旅行保険の移住に対する対応
日本の保険会社が販売している海外旅行保険は、おおよそ以下のような決まりがあります。
- 留学や商用目的なら最長2年間、その他の場合は1年間しか保証しない
- 海外企業で働く場合は、補償しない(保険適応外)
- 6か月を超えるビザや居住許可で海外に滞在する場合は、海外旅行保険は使用できない
各保険会社の長期保険の実際
それでは、代表的な海外旅行保険の長期保険に関する各保険会社の決まりを見ていきましょう。
AIG損保(旧AIU保険)
海外企業に就職、就労する場合は、海外旅行保険は利用できない。
ロングステイの場合も最長6か月までしか保証しない。
損保ジャパン
商用や留学での海外滞在の場合は、最長2年まで。
その他の長期滞在は1年まで。
それ以上滞在する場合は、一旦日本に帰国し、新たに保険契約をやり直す。
東京海上日動
6か月以上滞在できるビザや滞在許可を使って滞在する場合は、海外旅行保険は利用不可。
その他の場合でも最長2年間までしか保障しない。
三井住友海上
長期の海外旅行保険は最長1年まで。
このように日本の海外旅行保険は海外移住、バリ島移住にはちょっと利用できないのです。
バリ島移住生活でのクレジットカード付帯保険
クレジットカードには付帯サービスとして海外での医療保険が付帯しているものがあります。
ただし、ほとんどのカードでの補償はそのカードを使った海外旅行に限定。
また、保証期間も日本出発から3か月以内となっています。
そのため、一般的なクレジットカードの付帯保険は移住生活では利用できません。
ただし、一部上級会員カードになりますと、海外移住生活でも医療保障が受けられるものもございます。
ご自身が加入しているクレジットカード付帯保険の条件などを詳しく調べられることをお勧めします。
バリ島移住生活を送るうえでおススメの医療保険
では、どんな医療保険を使うのが良いのでしょうか?
バリ島移住には現地の民間医療保険に加入するのがおススメです。
民間医療保険とは
現地医療保険とは、インドネシアの保険会社が扱っている医療保険です。
インドネシアの保険会社と言っても、ほとんどが海外の保険会社との合弁会社。
インドネシアの法律で、外資100%の会社は作るのが難しいので、現地との合弁会社という形をとっています。
基本的には、インドネシア国民向けの医療保険ですが、インドネシア国内に在住の外国人の加入も可能です。
補償金額も、コースによっては日本人でも十分な額はあります。
ただし、ほとんどの保険が、外国人の加入にはITAS/ITAP(居住許可)が必要。
VOAやシングルビザ、ソシアルビザといった短期滞在ビザでは加入ができません。
現地のおすすめ民間医療保険については以下リンク先の記事で詳しく解説しています。
バリ島での医療保険をお探しの方はぜひ参考にしてください。
バリ島移住で安心の民間医療保険
バリ島移住での医療保険ロードマップ
お勧めは民間医療保険なのですが、ITAS/ITAPがないと加入できません。
移住開始時にはまだITAS/ITPが取れていない方も多いでしょう。
そこで、移住を進めるにあたり、どの時期にはどんな医療保険がいいのかを紹介します。
まず、移住開始時点に、おススメしたいのが海外旅行保険です。
海外旅行保険なら、出発した時点から保険が効きますので、移動中の事故や病気にも対応可能。
ITAS/ITAPが取れるまでの保険ですので3か月程度のものでいいでしょう。
クレジットカードの上級会員でしたら、カード付帯保険でも大丈夫です。
ただし、出発前に付帯保険の補償条件や補償内容をしっかりと確認してきてください。
海外旅行保険やカード付帯保険の補償期限が切れる前に、現地の民間医療保険に加入しましょう。
このころになれば長期滞在ビザも取れ、ITAS/ITAPも取得できるので、民間医療保険への加入もできます。
このやり方なら、日本出国から医療保険がかかっていますから、万一のことがあっても安心ですね。
ノマド生活ならノマド保険がお勧め
一か所に定住せず、バリ島をはじめ各地を移動しながら、仕事や生活をするノマド生活者には通常の民間医療保険は利用できません。
通常の保険では、滞在地が限定されるからです。
そんな定住地を持たないノマド生活者にお勧めなのがノマド保険。
この保険、世界の主だった国で医療保険が利用できます。
しかも、キャッシュレス診療もできるので、ありがたいですよね。
もちろん、バリ島でも利用可能。
このノマド生活者にお勧めなノマド保険の詳細は
SafetyWingノマド保険
バリ島移住での医療保険まとめ
今回は、バリ島移住での医療保険について紹介しました。
日本の健康保険や海外旅行保険は、バリ島などの海外移住にはちょっと使えません。
移住生活を安心して送るには、現地の保険会社が販売している民間医療保険に加入するのが一番です。
しかし、現地の医療保険に入るにはKITAS(居住許可が必要)
そこで、まずは3か月程度の海外旅行保険もしくはクレジットカード付帯保険をかけて渡航。
その海外旅行保険が切れる前に現地の医療保険に加入すれば、ずっと保険がかかっているので、安心して移住生活が送れます。