
この記事を読むと、歴史的な円安やインフレが進む現代において、バリ島移住後のお金をどのように管理し、資産を守りながら暮らしていくべきかという具体的な実践術がわかります。
「移住を夢見て準備してきたけれど、最近の円安で予算が大幅に狂ってしまった」
「現地の物価高で、将来の生活資金が底をつかないか不安……」
とお悩みの方は、ぜひこの記事を読んで、変化に強い資産管理術を身につけ、経済的な不安に振り回されない「心豊かなバリ島ライフ」を実現しましょう。
かつて「バリ島は物価が安く、日本の年金だけで豪華に暮らせる」と言われた時代もありましたが、現在は状況が大きく変わっています。
1ドル=150円を超えるような円安局面では、日本から持ち込む資金の価値が相対的に目減りし、さらに現地でのインフレも重なって、従来の「節約」だけでは対応しきれなくなっているのが現実です。
しかし、悲観する必要はありません。
大切なのは、現状を正しく把握し、今の時代に合った「防衛策」を講じることです。
40代を過ぎてからの海外移住では、攻めの投資よりも「守りの管理」が重要になります。
本記事では、少しでも有利なレートで両替するための最新ツール活用法から、インドネシアの銀行口座を活かした通貨分散、そして生活の質を下げずに支出をコントロールするコツまで、私の実体験に基づいたリアルな情報をお届けします。
目次
【最新版】バリ島移住を直撃する「円安・インフレ」の現状
かっては、安く暮らせるバリ島と言われていましたが、現在はかなり厳しい状況になっています。
なぜ、厳しい状況になっているのが、その現状を紹介します。
なぜ今、バリ島での生活費が上がっているのか?
物価が安いバリ島は過去の話。
現在、バリ島の物価は年々上昇しています。
インドネシア国内の物価上昇(インフレ)
食料、燃料、電気代など生活の基盤となるコストは年々上昇しています。
燃料、特にガソリンに関してはここしばらくは安定していましたが、中東紛争の影響で他の国ほどではありませんが、インドネシアも上昇傾向にあると言えます。
ガソリン代が上がると輸送経費も上がってしまうため、食料品や生活必需品も上がってしまうという構図です。
また、諸物価が上がることにより、家や店舗の賃貸料も上がり、特に南部エリアでビジネス展開をしている外国人移住者にはかなりの負担増となっています。
中東紛争による石油危機の状況
もともと、インドネシアは産油国で現在も石油の産出はあります。
しかし、産出量より消費量の方が多いので、全体の50%は輸入に頼っているというのが現状。
ただし、天然ガスの産出も多いのでガス発電もあり、エネルギー全体でみると他の東南アジアの国々に比べ、まだ負担は少ないと言えるでしょう。
輸入品価格の上昇
島内で生産できるものの価格はそれほど上昇はしていませんが、他の島から運んでいる品物は物流コストの増加により値上がりが避けられません。
特に、一部の農作物や電子機器、アルコール類の多くは他国からの輸入に頼っており、これら輸入品の価格上昇もバリ島の物価高の一つの原因となっています。
10年前とは違う!「安く暮らせるバリ島」の理想と現実
「1円=Rp100」という新基準と、その先の不安
筆者がバリ島に移住してきた2008年ごろは1円=Rp75くらいでしたが、その後急激に円高ルピア安が進み、1円=Rp135くらいまで上がりました。
その後、円安などが進み、現在は1円=Rp100-105程度になっています。
一時期は1円=Rp100を割り込みましたが、現在は1円=Rp100-105で安定していますが、それでも一時期に比べたら30%近くも円安となり、同じ1万円を両替しても20万~30満ルピアも減っているのが現状です。
両替の計算がしやすいというのは楽ですが、もし円安が進んでしまうと、手にする金額が減ってしまう。
特に年金や日本の貯金が頼りのリタイア層には切実な問題です。
現地コストの底上げ
円安進行に伴う資金の減少だけではなく、バリ島の物価上昇もかなり厳しいものがあります。
ガソリンに関しては、政府補助があるので1リッター=Rp10.000、またプロパンガスも安定していますが、人件費が年々上昇し、お手伝いさんの給料や、職人さんの手間賃などは確実に上昇傾向になります。
生活水準の再定義
以前は「1月10万円で快適な暮らし」と言われていました。
しかし、現在は「ひと月15万円」が標準で、ちょっと贅沢な暮らしをしようと思ったら「1月20~30万円」となってきています。
生活設計も「ひと月15万円」で考えないと、あっという間に行き詰るでしょう。
賢く円をルピアに!「目減り」を防ぐ両替・送金の新常識
日本円はそのままではバリ島では使えず、必ず現地通貨インドネシアルピアへの両替が必要。
また多額の現金を旅行鞄に入れて持ってくるのもリスクが高いので、海外送金を使うのが常識です。
ここでは、両替や送金で少しでも損をしないための方法について紹介します。
どこで替えるのが正解?空港・街中・銀行の使い分け
日本から持ち込んだ円はそのままではバリ島では使えませんので、どこかで現地通貨インドネシアルピアへの両替が必要です。
大切な資金、どこで両替するのが一番お得かを紹介します。
インドネシアの法律では、国内での決済は必ずインドネシアルピアを使うように決められております。
一部スパやお土産屋さんで円や米ドルでの支払いができるところもありますが、厳密にいうと法律違反になります。
一番のおすすめは、街中の政府公認両替所です。
お店の前の電光掲示板にま一日の両替レートが表示され、明朗会計で安心して両替が可能。
特におすすめの両替所は以下の3カ所になります。
- ディルガハユ両替所
- BMC両替所
- セントラルクタ両替所
デンパサール空港国際線ターミナル到着フロアーにも、銀行直営の両替店があり、最終便が到着するまで営業しています。
両替レートは若干悪いので、タクシー代などとりあえず使う分だけ両替しましょう。
市内の銀行でも両替ができますが、街中の両替店よりレートは悪くなりますので、ご注意ください。
日本国内でも両替はできますが、日本の空港での両替は避けたほうがいいでしょう。
バリ島の街中の両替店に対し30%近くレートが悪くなります。
ただ、探すとバリ島と変わらないレートで両替ができる両替店もあるそうですが、「両替はバリ島で」と考えておいたほうがいいでしょう。
怪しい両替所を見抜くポイントとトラブル回避術
クタのポピーズ通りなどに行くと、周りよりもかなりレートがいい両替店が見つかります。
しかし、このようなレートが良い両替店の多くが詐欺店と思ってください。
そういう両替店は、手品のような手口で紙幣を抜いたり、手数料の名目で多額のお金を請求します。
バリ州政府もこのような詐欺店の取り締まりをしているのですが、イタチごっこでなかなか減りません。
レートに騙されないで、怪しげな両替店には近づかないようにしましょう。
両替トラブルの防止方法や優良両替店の紹介は、別ブログ「南国うまうま日記」で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
バリ島両替安全ガイド(南国うまうま日記)
窓口での両替よりお得?Wiseやデビットカードの活用
年金や貯金などの日本の資金をバリ島の通貨インドネシアルピアに両替する方法は、両替店での現金両替だけではありません。
他にも送金サービスやATM引き出しなどの方法もあり、場合によっては現金両替よりお得な場合もあるのです。
送金サービスの活用
海外への送金というと銀行の海外送金を使われる方が多いと思いますが、銀行の送金は手数料が結構高い。
そこで最近はWise(ワイズ)といったネットでの送金サービスを利用するのが常識となっています。
送金サービスは、一度に100万円までしか送金できませんが、手続きは簡単で手数料も含め現金両替よりお得な場合が多いです。
現代の送金の常識、Wiseについては以下の記事で詳しく紹介しています。
Wise(ワイズ)を使ったお得な海外送金
WiseデビットカードでATM引き出し
Wiseは資金を送金するだけのサービスではありません。
専用のデビットカードを使えば、バリ島に銀行口座が無くてもATMから現金の引き出しができるのです。
しかも、Wiseアカウント内に仮想外貨口座(カレンシー口座)を作れるので、レートが良い時にまとめてルピア口座に入金しておけば、結構お得な運用ができるのです。
お得で便利なWiseデビットカードについては以下の記事で詳しく解説しています。
Wiseデビットカードのお得な使い方
注意
Wiseのアカウントですが、インドネシアの住所で作ると、インドネシアの法律規制により、仮想外貨口座(カレンシー口座)が作れなくなります。
できれば移住する前に日本の住所で口座を作っておきましょう。
資産を守る「通貨分散」とインドネシア銀行口座の活用
バリ島に移住するのだからと、手持ちの資金をすべてインドネシアルピアに変えて銀行に預けようとする方がいますが、これってかなりリスキーな方法なんです。
ここでは、通貨分散に関して紹介をしていきます。
なぜ全財産をルピアに変えてはいけないのか?(通貨分散の重要性)
いちいち両替するのは面倒。
バリ島で暮らすのだから、手持ち資金を全部インドネシアルピアにしておけばいい。
この考え結構危険なんです。
というのも、通貨には為替がつきもので、国際情勢やその国の状況などによりかなり変動します。
1997年タイバーツの暴落を発端に東南アジアの通貨価値が一大暴落した「アジア通貨危機」を覚えている方も多いでしょう。
このようなことがまた起きる可能性は十分あるのです。
その時、インドネシアルピア以外にも、日本円、米ドル、ユーロと手持ち資金を分散させて持っておけば、どれかの通貨が暴落しても被害が最小限に抑えられるのです。
生活資金は、インドネシアルピア。
一時帰国資金や万一のための貯金は円と、ハイブリットな資金管理が現代では求められていると思います。
インドネシアの銀行預金(定期預金)の高金利という選択肢
インドネシアの銀行金利は高金利という話を聞かれたことがあるかと思います。
事実、主要銀行の定期預金は4~5%代で、LPDという村が運営している銀行の中にはまだ10%近い金利を付けているところもあります。
あまりに高い金利の預金は、逆にリスクが高いところもありますが、主要銀行の定期預金でしたら、安全性は高いでしょう。
そのため、日本で眠らせている資金の一部をインドネシアの銀行に預けている方もいます。
注意:インドネシアの主要銀行の口座開設にはITAS(居住許可)が必要です。
また、インドネシアの定期預金は1か月複利でかけられる方がほとんど。
その理由は、急な出費にも対応ができるからなのです。
金利の良いインドネシアの銀行に預けて財テクしませんか?
こんな文句で資金を集めていたファンドが以前沢山ありましたが、いまはほとんど聞きません。
というのも、金利が徐々に下がっていることと、為替レートの変動により、結局利益がほとんど出ないから。
金利で増えた資金をそのままインドネシアで使うには、十分利益は出ますが、それを日本円などの外貨に両替したら、利益は出なくなってしまうんですね。
【重要】安全に運用するための注意点とLPS
インドネシアの銀行の利息、昔は20%を超えるような、とんでもないものもありました。
これは銀行間の競争が激化した結果で、もちろんこんな高利息を続けていれば銀行の経営もうまくいきません。
そのため、過去いくつもの銀行が倒産し、社会問題となりました。
そのため2005年にLPS(Lembaga Penjamin Simpanan・インドネシア預金保険機構)が設立され、銀行が破綻した場合一人当たり最高20億ルピア(約1,900万円)まで補償されるようになりました。
ただし、LPSが設定する「保証対象金利」を超える高い金利を出す小規模な銀行は万一の際、LPSの補償を受けられないことがありますので、注意が必要です。
また、利息に対しては一律20%の所得税がかかりるので、その分の利息計算もしっかりしておくことが大切です。
現地の口座を持つことで「生活」がどう変わるか?
バリ島での移住生活を始めたら、現地銀行の口座開設をすることになります。
(銀行口座開設には居住許可ITASが必要です)
銀行口座を開設することにより、生活がどのように変わるのでしょうか?
まず第一に、お金を口座預金することにより、盗難や紛失といったリスクが大幅に低減されます。
移住者の中には現地の銀行を信用しておらず、現金で保管している人もいますが、盗難被害にあわれる方も少なくありません。
また、現金の持ち歩きも危険が付きまといます。
次にQRISをはじめとしたキャッシュレス対応の利便性があげられます。
QRISとは、インドネシアのQRコード決済で日本のPayPayなどと同じようなものと考えてください。
ただし、QRISは基本的にeWallet(電子財布)なので、必要な分をチャージして使います。ここは交通系ICカードに近いものがあります。
このQRISへのチャージはオンラインやATMでの送金で行い、そのためにも銀行口座が必要となります。
また、銀行口座を開設すると、無料でデビットカードが付いてきます。
このデビットカードはATMでの現金引き出しのほかに、クレジットカードのようにオンラインでの決済やお店での決済などに使います。
他にも電気料金の支払いなど多くの決済にキャッシュレスが利用されており、そのためには銀行口座が必須となっているのです。
インドネシアではクレジットカードよりデビットカードの方が多く使われています。
クレジットカードは、月末に銀行口座から引き落としなので、その時点で預金不足という事例が発生します。
そのため、クレジットカードの審査は厳しく、年会費も高額になっています。
【節約から防御へ】支出をコントロールする3つの具体策
資産を有効活用をするには無駄を押さえる必要がありますが、節約ばかりだと何のために移住をしたのかわかりません。
生活の質を下げずに、資産をコントロールするための一つのコツを筆者の移住生活体験から紹介します。
「日本食への依存度」を再点検する(現地食材の楽しみ方)
バリ島移住生活で大きな比重を占めているのが食事です。
特にシニア層になると、地元の料理が口に合わなかったりして、日本食への依存度が高い方もいらっしゃいます。
しかし、日本食はバリ島において高級な食事と言えるでしょう。
日本食に欠かせない、味噌や醤油といった調味料は高額ですし、日本食レストランは毎日行けるような料金ではありません。
それでも、日本食を食べたいという方は、現地の食材や調味料を使って自炊をされるといいでしょう。
最近は、味噌や醤油などの和食調味料も現地産のものがでていますし、うまく工夫すれば現地の調味料でも和食の味付けができます。
筆者は血糖値コントロールという理由もあり、食事のほとんどは自炊をしています。
また、米麹を使い味噌を自分で作ったり、クサンバの天然の塩を使うなど食の安全にも気を配っています。
せっかくバリ島に住んでいるのですから、地元のものを使って、自分で工夫をして食事を楽しまれることも、支出をコントロールする一つの方法だと思います。
意外と高い「固定費」:ビザ・通信費・保険料の最適化
移住生活の生活費の中で固定費は馬鹿になりません。
住宅費のほかにも、ビザ代、通信費、保険料など、必ずかかってしまう費用も節約のターゲットになりますよね。
以前からこうだった、エージェントが請求するからと、深く考えずに消費していたら、いくらでも支出は増えてしまいます。
タイミングを見てこれら固定費も見直すことも検討してみましょう。
現地の家計管理アプリでの「見える化」
実は筆者はパソコンの家計簿ソフトを使って費用管理をしています。
その目的の一つが、無駄な出費を省くということ。
毎日家計簿をつけて行くと、意外と無駄な出費が多いことに気が付きます。
特に、お菓子や嗜好品など。
このように、アプリやソフトを使ってお金の動きを見えるか(可視化)することにより、支出を抑えるヒントが出てくるものです。
蛇足ですが、筆者は糖質コントロールとダイエットのため、食事とカロリーの記録もつけています。
これにより、間食やカロリーの取りすぎなどもコントロールできるようになりました。
まとめ:円安を嘆くより「正しい管理」で安心なバリ島ライフを
リタイアメント移住をされている方の収入は、年金と貯蓄、利息という方が多いと思います。
つまり、収入は固定されておりほとんど増えるということはありません。
しかし、円安や物価高などにより、結局資金不足になり移住生活の継続が困難になったという例がたくさんあります。
ではどうすればいいのか?
「節約」ということで食費を削ったり、遊興費を削りますか?
それでは健康に不安が出たり、何のために移住したのかわからなくなりますよね。
食費や遊興費を削る前に、支出の無駄を見直してみませんか。
そのためには、家計簿をつけて分析をする。
それにより、意外な無駄が見つかるものです。
円安を嘆いたり、無理な節約をするのではなく、支出を正しくコントロールすれば、これからも楽しい移住生活を送ることができます。
頑張りましょう。
